フローと地図と分かれ道

http://d.hatena.ne.jp/we-ma/20080202


マリーのアトリエ』のフローはわかりやすい、と書きました。
では、どの点がわかりやすいのでしょうか。


マリーのアトリエ』という具体を対象とするまえに、
「わかりやすいフローとはなにか?」という問題を提起してみましょう。


「わかりやすいフロー」とはなにか。
これは「なにをもってわかりやすいとするのか」と、
「フローとはなにか」という疑問を投げかけます。
前者への返答を考える前に、後者を論じたいと思います。
なぜなら後者への返答が同時に、前者への回答になり得るのではないかと予感しているからです。


「フロー」とはなにか?
ここはwikiの力を借りてみましょう。

wiki引用
フローチャート(flow chart)は流れ図または流れ作業図のこと。工程解析をする場合に用いられる。プログラミング言語の教育においては、処理を理解するために用いられることがある」


明快ではありませんが、いくつか気になる点が見受けられます。
「流れ図、または流れ作業図のこと」
「工程解析をする場合に用いられる」
「処理を理解するために用いられることがある」


ここから導き出されるのは、
「全体を理解するためのツール」
「部分を理解するためのツール」
「部分同士の連結手順とその動作(処理)を理解するためのツール」
という機能です。


フローとは「全体の流れを理解し、同時に部分同士の連続性とそこで発生する処理を把握するツール」であると言えそうです。


そうであれば「わかりやすいフロー」とは上記内容がわかりやすいこと、と定義できそうです。


わかりやすいフローを作成するためには、
「全体の流れ」
「部分の中身」
「部分同士の連結(連続性)」
「部分間で発生する処理」
これに加えて、
「全体を形成するゲームの目的」
を考慮すれば良いのではないでしょうか。


いや、むしろ全体を形成するのは「ゲームの目的」であるのだから、
フローを作成するためには「ゲームの目的」を先行して決定する必要があります。
「わかりやすいフロー」はフローそれ自体がわかりやすいのと同時に、
「ゲームの目的」が明確でなければ成立しないようです。


ここで一気に抽象的になりますが、
プレイヤーが森の中にいるとします。
森の中で迷わないためにはどうすれば良いでしょうか。
まず、森の中に道があれば、とりあえずは進むことができます。
しかしながら、森の中には分かれ道があります。
分かれ道のどちらを選ぶべきなのか。
意味性のない選択であれば、プレイヤーに判断できる材料はありません。
分かれ道に看板が立っており、そこに場所が指し示してあれば、
プレイヤーは判断材料を得たことになります。
道を進み、分かれ道には看板が立っている。
それでもプレイヤーは迷い続けることでしょう。
なぜなら、そこには目的が無いからです。
延々道を歩き続けても、目的にたどり着けないのであれば、
それは迷っているということになります。
迷わないためには、目的を明確にする必要があります。
それはプレイヤーが自発的に設ける場合もあれば、開発者があらかじめ設定している場合もあるでしょう。


それでも、目的がなければプレイヤーは迷い続けるのです。


よりよいフローを求めるのであれば、
「明確な目的の設定」
「森(フロー)の全体像」
「次の選択肢へ向かうための整理された道(流れ)」
「目的地までの困難でない道(流れ)」
「現在地を判断するための看板(UI)」
「現在地から次の場所への情報(UI)」
これらが必要になるのではないでしょうか。


まだまだ理解が足りないために、支離滅裂感がでまくりですな。