小説:『模倣犯』

模倣犯〈上〉

模倣犯〈上〉

久しぶりに読んだ『模倣犯
やはり、圧倒的に面白い。
誰がなんと言おうと、宮部みゆきの最高傑作だと思う。
これを超える作品は、今後誕生するんだろうかと不安になるくらいだ。
宮部みゆきは虚構の人物たちに生命を吹き込むのに長けた作者だが、
模倣犯』ではそれが神懸かっている。
まるで、現実に彼ら登場人物が生きているかのように錯覚してしまう。
物語が終わってもなお、その先の物語が、
彼らの人生が気になって仕方がないのだ。


ちなみに、
デスノート』はこの作品の影響を受けているように思える。
コードギアス』は『デスノート』の影響を受けているように思える。
そういった意味では、エヴァ以降の新潮流は宮部みゆきが生み出したとか。
なんてね。


そういえば、『バトルロワイヤル』的なアニメ作品はあっただろうか。
明らかに、脚本家が参考にすべき作品だったのに。
アニメ化はしていないが、『扉の外』は似ているのかも知れない。
突然の閉鎖空間と殺戮の開始。
『バトルロワイヤル』が肉体の惨劇であれば、
『扉の外』は精神の惨劇だろう。

バトル・ロワイアル

バトル・ロワイアル

扉の外 (電撃文庫)

扉の外 (電撃文庫)