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■小説:『福音の少年 魔法使いの弟子加地尚武

福音の少年―魔法使いの弟子 (徳間デュアル文庫)

福音の少年―魔法使いの弟子 (徳間デュアル文庫)

日本人が「ハリー・ポッター」をライトノベル化したらどーなるか?
という内容ですね。
萌えよりも燃えで、たぶんにエロスもある。
まるでニトロプラスのゲームを遊んでいるかのような読後感があります。
元がネットでの発表という形をとったということから、若干文章が乱れる箇所がありますが、
そこを味として、むしろ楽しめば、新しい読みやすさがある。
著者は巻末のコメントで、


「女の子が裸で、箒に乗っている場面が書きたかっただけかも」


などと嘯いていますが、物語は風呂敷をどんどん広げていき、
クトゥルー女神転生などの作品に通じる、人外の者どもと人間の共存について普及していくように
思えます。


また、主人公は大きな力を持っているけれど、その扱い方が分からず、
町中を水で出来た疑似人間で埋め尽くしてしまうなど、
その可能性についてわくわくさせられるとともに、
そこに終末が待っている気がして、どうにも悲劇の臭いが漂うところも良い。
物語の展開だけでなく、著者の文体から、何かあきらめのようなものを感じます。


1巻の厚みは、ライトノベルとしてはまあまああるほうだと思います。
主人公は作中で、天才美少女の魔法少女(魔女)と一つ屋根の下で暮らすはめになるのですが、
この厚みのなかでも、ほとんどロマンスが発展しないのも良い。
出会いから恋愛、その後性行為に直接つながっていくエロゲーは、
速度が速ければ速いほど、虚構性が強くなり、空しさが強調されます。


本作では、主人公の恋の対象がホムンクルス魔法少女と二人いるので、
末永くもどかしいロマンスを楽しめそうです。


ていうか!
「ダディフェイス」を読んだ後のような、
「シリアスレイジ」を読んだ後のような、
世界平和は一家団欒のあとに」を読んだ後のような…
非常に続きが気になる作品です!


どっちかというと、
「ダディフェイス」×「アンダカの怪造学
といった感じかも。


オススメです。


[rakuten:book:11491975:detail]

DADDYFACE (電撃文庫)

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シリアスレイジ (電撃文庫)

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世界平和は一家団欒のあとに (電撃文庫)

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■今日の銀魂
やべっ、銀魂見るの第一話からかなり離れての2回目だけど、
今回はパロディ元がモンスターハンターなので、ちょっと面白かったかも!
バナナもぐもぐの流れはテンポが良くてスキ。


■BEOWULF続き
うーん、エピソード2のボスが面白かったので、
ちょっと盛り上がってきました。
主人公のだみ声にも慣れたし。
音ゲー部分は、ゲーム中の一要素として頻繁に登場するのですね。
それなら我慢します。


↓以下、ゲームの適当な流れ(英語はききとれないので、ストーリーは間違っている可能性あり)

・エピソード1
おえらいさん「ここに伝説の英雄がいるときいてきた!我が国は魔物に襲われて大ピンチ!」
ライバル「うっす、英雄は俺っす」
ベオウルフ「なにいってんだべ、俺っちにきまってるだべさ」
おえらいさん「どっちでもいいけど…じゃあ、対決とかどうよ?」
ライバル「対決!とうとう決着をつけるときがきたか…」
ベオウルフ「腕相撲だべか?」
ライバル「蟹殺し対決にきまってるっしょ」
ベオウルフ「じゃー、それで」


しばし蟹型のモンスターを殺す二人。


おえらいさん「決着がつかんのう」
ベオウルフ「蟹殺しとか、日常的にやってるだべしな」
ライバル「じゃー、海の主、一つ目海竜をぶっ殺すってのは?」
ベオウルフ「えー」
ライバル「さきにいくぜー!…うわー」
おえらいさん「ライバルはやられてしまったようじゃのう」
ベオウルフ「きゃー、いやー、ぎゃあ」
おえらいさん「ベオウルフも倒されて、海に放り込まれてしまったのう」


海に落ちたベオウルフ、女神に抱かれて帰還。
その際、なんらかの契約とともに怒りの力を手に入れる。


ベオウルフ「きしゃー」
おえらいさん「おお、まるで生まれ変わったかのようじゃ」
ベオウルフ「きしゃしゃー」
おえらいさん「海竜の角をもぎ取って、その目玉に突き刺すとは…鬼畜じゃのう」
ライバル「おれはもう駄目だー」
おえらいさん「あっぱれ、ベオウルフ!お前さんが英雄じゃよ」


英雄と判断されたベオウルフは、おえらいさんとともに船で
デンマークを目指す。


おえらいさん「嵐じゃー、悪魔の嵐じゃー」
ベオウルフ「漕ぎ手が必死でこげばいんじゃね?」
おえらいさん「わしらだけでは無理じゃー、ベオウルフのかけ声がひ・つ・よ・う」
ベオウルフ「うっほっほ、やっほっほマーリオペイーント♪」
漕ぎ手たち「いえー」


無事嵐を抜けたベオウルフたちはデンマークにたどり着く。
海岸から王の待つ街を目指すことに。


おえらいさん「さー、街を目指すぞー」
ベオウルフ「街ってどこだべ」
オヒゲ「たすけてー、モンスターに追われているよーん」
おえらいさん「あのオヒゲが全てを知っているはずじゃ」
ベオウルフ「お前は知らないだべか」
おえらいさん「知らん」
ベオウルフ「えいどりあーん!」


ベオウルフはモンスターに襲われていたオヒゲさんを助け、
王の待つ街へと案内される。


偉そうな王「なんよ、田舎もんか。ま、きりきり働いてくんな」
オヒゲ「毎夜ばかでかいモンスターが、街の門を破壊しようと襲撃してくるのですよーん」
おえらいさん「そろそろ襲撃に耐えられないそうじゃ」
偉そうな王「ということで、今夜襲ってきたら倒してくんな」


モンスターを待つ夜…。


兵士「ひい…怖いよう…おうちかえるー」
ベオウルフ「お前らやるきあるだべか」
兵士「皆無」
ベオウルフ「仕方がない…勝利のかけ声だべ!」


みんなでかけ声を上げる。
背後ではモンスターの襲撃によって城門が軋んでいるが、みんなうほうほかけ声中。


ベオウルフ「ん、ばば、んば、んば、めらっさめらっさ」
モンスター「ちょ、そのかけごえ、やめ」
ベオウルフ「もいっちょー」
モンスター「やめろっつーの!」


モンスターが城門を破壊し侵入してくる。
ベオウルフとの激戦。
怒り状態になったベオウルフは周りの木で出来た柱を使い、
モンスターをぶん殴ったあげく、片腕をもいで撃退。


ベオウルフ「かえったらてめえらのボスにつたえるだべさ!俺っちの名前はベオウルフ!ベオウルフ!
      ベオウルフだってばさ!」



ここまでがエピソード2。
城門を破壊したモンスターがエピソード2のボスなんですが、
こいつが面白い。
門を破壊するときに「Stop It!」って連呼している。
かなり必死に。
なのに、こっちは音ゲー感覚でうっほっほやっほっほ、ってシチュエーションが面白いです。